第3話 記憶の欠片
倉庫で身を潜めていた私は、いつの間にか眠りについていた。
倉庫の扉をゆっくり開けてみると、窓からは陽の光が差し込んでいた。
お爺さんの気配もなく、家の外からは昨日のような賑やかな話し声は聞こえなかった。
外の様子が気になって出てみるが、村人がいない。昨晩、何があったのか、とても気になった。 村が荒らされた様子もない。
お爺さんが言っていた魔術師が何か関わっているのかもしれないと、私は思った。 村にある家々に訪ねてみるが、誰かがいる気配もない。
私はどうすればいいのだろう。
熟考の末、昨夜に姿を消したお爺さんや村の人々を探すことにした。
まずは、お爺さんの家にある水と食料をありったけかき集めて小屋に放置されていた鹿毛の馬に乗って村を出るとしよう。
また頭が痛くなった、私じゃない誰かの視点を見ているような感じがする。